社長ブログ

当社を起業したきっかけ

2018年8月30日

当社を起業したきっかけ

本日、ワイドテックでは事業拡大に向けた採用活動強化の一環として、採用ページをリニューアルいたしました。
採用ページの制作に携わりながら、創業当時のことがいろいろと思い出され、非常に懐かしい気持ちになりました。せっかくの機会ですので、採用ページには盛り込みきれなかった、創業に至るまでの前史をこちらでご紹介させてください。


私が新入社員の頃、業務への不慣れから「仕事とは、何でこんなに複雑で難しいものなのか」と思う日々が続いていました。業務を把握するスピードやアイデア出しには、誰よりも自信があったのですが、実務はそれほど好きではなく、特に自分に与えられた仕事については「面倒だな…もっと楽に済ませられないものかな…」とばかり考えていたものです。

そんな新人時代を経て、いつしか、良い方向に頭が回転するようになり、社内では自らシステムの企画を提案し、その能力を評価されるようになりました。そうした考案力や実践力・管理力等は、起業後も大いに役立っています。もちろん、今は仕事も大好きですが。(笑)

ところで、1999年末頃、「2000年問題(Y2K)」が深刻な課題となっていました。当時、私は某大手IT企業の東京データセンターで勤務するSEとして、Y2Kへの対応に余念がありませんでした。事前に万全の対策を取って臨んだのですが、さすがに同年12月31日の23時59分59秒から、時計の長い針が2000年の午前0時0秒を回る瞬間は、緊張感で心臓が止まりそうになりました。幸い、殆どのサーバーは何のトラブルも起こすことなく、待ちに待った2000年元旦の静かな朝を迎えられたのです。
その時、ふと思い付いたことがありました。Y2K対応を振り返ってみると、果たして莫大なコストを投じて対応するほどの大騒ぎだったのか? 多くの無駄な費用と手間が掛けられてしまったのでは? と、疑問を抱かずにはいられなかったのです。

要するに、全てのサーバーに対してY2Kのような問題を自動的に解決してくれるようなツールがあれば、とひらめいたのです。現在の当社製品、IT運用自動化ソリューションPOLESTAR Automationは正にそのためのツールなのですが、当時の上層部は、巨費を投じて人海戦術で対応するのが当然と考えていたのです。そんな考えに納得が行かず、以来、トラブルの予測や、トラブルが起きても迅速に自動で復旧してくれるようなシステムを、自らの手で開発したいと願うようになったのです。

先のY2K対応が一段落した後、私は「TOGOS(サーバーや端末を[TOGO]統合化する[S]システム)」というNMS端末の統合管理システムをお客様に提案させて頂きました。これがお客様のニーズに見事に合致し、さらに技術力とアイデアも評価されて起業を勧められ、自ら提案したTOGOSの開発までも一任して頂くことになったのです。大変光栄でした。ちなみにこのTOGOSという名称も、私が考案したものです。

TOGOSは、ほぼ20年に渡る今も、お客様から愛用され続けておりますし、むしろ、TOGOS後継バージョンとも言える自社開発版「WideViewer(リモートアクセス統合管理システム)」 も、お客様からは大好評でして、元気よく頑張ってもらっています。

創業する時に感じたのは、お客様は提案の良さや、発注コストが安いだけで喜んでもらえるのではない、ということでした。些細なことであっても、一つ一つの真面目さや真心が伝わった時こそ、お客様に喜んでいただけたのです。言い換えると、相手を喜ばせる、相手の心を動かすのは、任されたその仕事をまず我々自身が楽しむこと、そして結果にも満足することだと思うようになったのです。お客様の成功を第一位に考え、私たちは永遠の二位で構わない、という気持ちが、今も当社の企業理念に込められています。当社の企業理念は、以上のような経緯から誕生したものです。

①社員の成長意欲を高め続けること
②会社の繁栄と社員の幸せを公平に追求し続けること
③お客様と共に、社会の進歩発展に貢献し続けること


これからも、当社の企業理念が変わることはないでしょう。